むぎ猫先生とワカバちゃんの寺子屋トーク

むぎ猫先生…。私も先生みたいにブログを始めてみたいんですけど…やっぱり、私には無理な気がしてきました。

おや、ワカバちゃん、どうしたんだい?あんなにやる気に満ちていたじゃないか。

だって、先生はWebのプロだし、講師としての経験もあるし…。私にはそんな特別な資格も、人に語れるようなすごい体験も、何もありません。本当に、ごくごく普通の毎日で…。こんな私のブログ、誰も読んでくれないと思うんです。

(ぬるっと現れて)へっ、やっと気づいたわけ?ワカバちゃん。ブログなんて、キラキラした人か、すごい専門家がやるもんだろ?凡人の日記なんて、誰も興味ないっつーの。時間のムダ、ムダ!

うぅ…やっぱり、そうですよね…。

雨剤さん、その考え方はとてももったいないよ。そしてワカバちゃん、その『自分には何もない』という気持ちこそ、ブログを始める上で一番の宝物になるんだ。今日は、そんなワカバちゃんにどうしても伝えたい、たった一つの大切なことをお話しするね。
あなたの「普通」は、誰かの「特別」
「私には、人に語れるような特別なことなんて何もない」
ブログを始めようとするほとんどの人が、一度はこの壁にぶつかります。私もそうでした。自動車整備士だった頃の私は、まさか自分が人に何かを教えるブログを書くなんて、夢にも思っていませんでしたから。
でも、今なら断言できます。
あなたが「無理だ」と感じるその気持ちを、希望に変えるたった一つの考え方があります。
それは、「完璧な専門家」になる必要はない。あなたは、あなたの「過去」にとっての専門家であればいい、ということです。
意味がわからないかもしれませんね。これから、ゆっくり説明させてください。
なぜ「何もない」と感じてしまうのか
多くの人が「自分には何もない」と感じてしまうのは、無意識に「ブログとは、すごい人が書くものだ」と思い込んでいるからです。
- 芸能人のような、華やかな毎日
- 博士のような、専門的な知識
- 作家のような、美しい文章力
こんな、手の届かないような「すごい人」と自分を比べて、「それに比べて私は…」と落ち込んでしまうのです。
でも、考えてみてください。あなたが本当に知りたい情報は、そんな「完璧な教科書」に書かれていることでしょうか?
例えば、あなたが初めてカレーを作る時、本当に参考にしたいのは、一流シェフが書いた専門書ですか?
それとも、「私と同じように料理が苦手だったけど、このカレールーを使ったら美味しくできたよ!」という、少しだけ先を行く先輩の、リアルな体験談ではありませんか?
ブログも、これと全く同じです。読者が求めているのは、完璧な情報ではありません。あなたと同じ目線で、同じように悩み、少しだけ先にその問題を解決した、等身大のあなたの「経験」なのです。
あなたの中に眠る「宝物」を見つける方法
「でも、私には本当に何の経験も…」
そう思うあなたに、ぜひ試してほしいワークがあります。
1. 「昨日のあなた」を助けるつもりで書いてみる
一番簡単な方法は、「昨日の自分」や「一年前の自分」に向けて手紙を書くことです。
- 一年前、あなたは何に悩んでいましたか?
- その悩みは、今どうなっていますか?
- 乗り越えるために、どんなことを試しましたか?
例えば、「人見知りで、初めて参加する保護者会が不安でたまらなかった」という一年前のあなたがいたとします。今のあなたは、何度か参加して、少しだけコツを掴んでいるかもしれません。それなら、「初めての保護者会で、少しでも気楽に過ごすための3つのコツ」という立派な記事が書けるのです。
2. あなたの「普通」を書き出してみる
あなたが「当たり前」だと思っていることの中に、宝物は隠されています。
- あなたが毎日作っている、お弁当のおかずは何ですか?
- あなたが休日に、ホッと一息つくために行くお気に入りのカフェはどこですか?
- あなたが最近、100円ショップで買って「これは便利!」と思ったものは何ですか?
あなたが当たり前にできるそれらのことは、他の誰かにとっては「すごい!」「知らなかった!」という価値ある情報なのです。
3. 「すごい体験」ではなく「変化の体験」を語る
ブログで読者の心を動かすのは、「すごい体験」ではありません。「変化の体験」です。
- 苦手だった〇〇が、少しだけできるようになった
- 不安だった〇〇が、ちょっとだけ楽しくなった
- 知らなかった〇〇を、知ることができた
この「できなかった→できた」「知らなかった→知った」という、ほんの小さな変化のプロセスこそが、読者が最も共感し、「自分もそうなりたい!」と感じる物語になるのです。私の「元整備士→Web制作者」という話も、この「変化」の一つにすぎません。
まとめ:あなたは、もうすでに「先生」です
今回、私があなたに一番伝えたかった、たった一つのこと。
それは、あなたの人生そのものが、誰にも真似できない最高のコンテンツであるということです。
完璧な人間なんて、どこにもいません。
すごい人になろうとしなくていいんです。
あなたの悩み、あなたの失敗、そして、あなたの小さな成功。そのすべてが、かつてのあなたと同じように悩んでいる誰かのための、道しるべになります。
あなたは、もうすでに、誰かにとっての立派な「先生」なのです。
さあ、自信を持って、その一歩を踏み出してみませんか?
この寺子屋が、あなたの隣で「大丈夫だよ」と声をかけ続ける存在になれれば、これほど嬉しいことはありません。