むぎ猫先生とワカバちゃんの寺子屋トーク

むぎ猫先生!私、がんばって30記事書きました!もっとたくさんの人に読んでもらうには、次は50記事、100記事…って、ひたすら新しい記事を書き続けるしかないんですよね?なんだか、終わりのないマラソンみたいで、ちょっと息が上がってきました…。

(呆れたように)その通り。ブログなんて、走り続けなきゃ倒れちまうマグロと一緒さ。君が書いた昔の記事なんて、とっくにインターネットの海の底に沈んで、誰にも読まれないデブリになってるよ。新しい記事を書き続ける以外に、生き残る道はないね。

デブリ…。そんな…せっかく一生懸命書いたのに…。やっぱり、延々と書き続けるしかないんですね…。

ワカバちゃん、よく頑張ったね。そして、その『息が上がる』感覚、すごくよく分かるよ。でも安心して。ブログは、常に新しい記事を書き続けるだけの、過酷なマラソンじゃないんだ。雨剤さんは、一番おいしい『育て方』を知らないみたいだね。今日は、海の底に沈んだお宝(古い記事)を磨き上げて、もう一度ピカピカに輝かせる『リライト』という魔法を教えるよ。実際に先生が、この記事単体のアクセスを2倍以上にした全手順だからね。
記事は「公開したらスタート」。そこからが本当の始まりです
多くの初心者が、「公開」ボタンを押した瞬間に、その記事は「完成品」だと思い込んでしまいます。
しかし、プロのブロガーは全く逆の考え方をしています。
記事は、公開された瞬間からが「スタートライン」。読者の反応やGoogleの評価という「成績表」を受け取り、より良い記事へと「育てていく」のです。
この「育てる」作業こそが、リライト(Rewrite=書き直す、修正する)です。
リライトは、少ない労力で大きな成果を生む、最もコストパフォーマンスの高いブログ運営術です。なぜなら、ゼロから新しい記事を書くよりも、すでにある記事を改善する方が、何倍も簡単で、成果が出るのも速いからです。
【体験談】アクセスを2倍にしたリライトの全手順
では、私が実際にどのような手順で記事をリライトしているのか、その全てをお見せします。
ステップ1:お宝記事(リライト候補)を見つけ出す
まず、どの記事をリライトするかを見極めます。闇雲に修正しても効果は薄いからです。
ここで登場するのが、以前の授業で紹介した「Googleサーチコンソール」です。
サーチコンソールの「検索パフォーマンス」を開きます。「掲載順位」が10位〜30位くらいの記事を探します。これらは、「惜しい!あと一歩でトップページに表示されるのに!」という、最も伸びしろのあるお宝記事です。
特に、「表示回数」は多いのに「クリック率」が低い記事は、最優先でリライトすべき候補です。これは、「お店の前をたくさんの人が通るけど、誰も入ってくれない」のと同じ。看板(タイトル)に問題がある可能性が高いです。
ステップ2:記事の「健康診断」をする
リライトする記事を決めたら、なぜ順位が伸び悩んでいるのか「診断」します。
- タイトル
読者がクリックしたくなるような、魅力的で具体的なタイトルになっていますか?検索キーワードは入っていますか? - 導入文
読者の悩みに寄り添い、「この記事を読めば解決する!」と期待させる書き出しになっていますか? - 内容
情報が古くなっていませんか?読者が知りたいであろう情報が、不足していませんか? - 読みやすさ
見出しの構成は適切ですか?スマホで見た時に、文字が詰まりすぎていませんか?
ステップ3:「リライト手術」を敢行する
診断結果をもとに、記事にメスを入れていきます。
- タイトルを修正する
より具体的で、数字を入れたり、読者の感情に訴えかけるようなタイトルに修正します。 - 導入文を書き直す
結論を先に書き、この記事を読むメリットを明確に伝えます。 - 情報を追加・更新する
最新の情報に書き換えたり、図解や写真、具体的な事例を追加したりして、内容をより豊かにします。 - 内部リンクを追加する
関連する自分の他の記事へのリンクを貼り、読者がブログ内を回遊できるようにします。
一番効果が出やすいのは、ずばり「タイトル」と「導入文」の修正です。ここだけでも、クリック率は劇的に改善することがあります。
ステップ4:Googleに「再審査のお願い」をする
リライトが完了したら、記事の公開日を今日の日付に更新して、もう一度「公開」ボタンを押します。
そして最後に、サーチコンソールで「URL検査」を使い、更新したページのURLを入力して「インデックス登録をリクエスト」します。
これは、「お店をリニューアルオープンしたので、Googleさん、もう一度見に来てください!」とお願いするようなものです。これをしないと、Googleが再評価してくれるまで時間がかかってしまいます。
まとめ:古い記事は、未来への「資産」です
記事を「書いたら終わり」にしない、リライトという考え方。ご理解いただけましたか?
- サーチコンソールで「お宝記事」を見つける
- タイトルや内容の「健康診断」をする
- 診断結果をもとに「リライト手術」を行う
- Googleに「再審査」をお願いする
新しい記事を書き続ける体力ももちろん大切です。しかし、それと同じくらい、あなたが過去に一生懸命書いた記事を、愛情を込めてメンテナンスし、育てていくことが、ブログを大きく成長させる鍵になります。
あなたのブログに眠っている、未来のお宝記事。
ぜひ、今日の授業を参考に、ピカピカに磨き上げてあげてくださいね。